振り替え輸送の処理方法変更（関西地方）

https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/01/page_13653.html

上記はJR西日本のプレス発表ですが、1月18日付で関西の鉄道事業者18社（JR西日本、近江鉄道、大阪モノレール、大阪メトロ、北大阪急行、京都市営、近鉄、京阪、神戸市営、ポートライナー、北神急行、神鉄、山陽電車、泉北線、南海、阪堺電車、阪神、阪急）が共同で発表しています。

内容は

１．振替輸送の乗換駅を拡大
　とありますが、乗換駅って指定されていたのかな？大阪メトロ以外では各社線どおしがそんな何箇所もで乗り換えできるようにセットがないような気もしなくもないけれども。

２．振替乗車票の配布を省略



現在、関西では振り返られた先の社線で振替乗車票をもらい、降りる駅でそれを手渡す。それによって事後の精算をしているのでしょうが、簡略化されるようです。
三宮、梅田、京橋、鶴橋、なんば、天王寺、阿部野橋などのターミナル駅では殺到していることも多いのでしょうが、関西に住んでた身としては、もらうのにそこまで時間がかかったとは思わないのですが・・・・

３．改札入場後のICカード乗車券を振替輸送の対象外

要するにこれがやりたかったのでしょう 笑。

現行、たとえば大阪～三宮間をicocaで乗ろうとした際に人身で不通。阪急に振り替えた際は、先の振替輸送票の下半分を持って、JRの駅に行って精算してもらう必要があります。
また切符（紙の）を購入した際には大阪駅から390円区間までの行くという意思表示になされますが、ICカードで入場した際には、三宮に行くのか関空に行くのか、奈良に行くのかはさっぱりわからない状態です。（厳密に言えば390円だって西なのか東なのかわからないけど）

今後についても指示されており、



実際に乗った区間に対して運賃をそれぞれタッチして乗ってくれとのことのようです。
検証してみると

（例）JR大阪～JR明石間（定価920円）を動く予定にしていた際に人身事故ほかに遭遇すると、迂回ルートによって

大阪～（JR）～西九条～（阪神・神戸高速・山電）～山陽明石　160円＋890円=1,050円
大阪～（JR）～住吉～（六甲ライナー）～魚崎～（阪神・神戸高速・山電）～山陽明石　390円＋990円=1,380円
大阪～（JR）～三宮～（阪急・神戸高速・山電）～山陽明石　410円＋590円=1,000円
大阪～（JR）～三宮～（阪神・神戸高速・山電）～山陽明石　410円＋590円=1,000円
大阪～（JR）～神戸～（神戸高速・山電）～山陽明石　410円＋590円=1,000円
大阪～（JR）～新長田～（市営地下鉄）～板宿～（山電）～山陽明石　640円＋160円＋370円=1,170円
大阪～（JR）～須磨～（山電）～山陽明石　710円＋370円=1,080円


乗り換える駅によって最大380円の差額が発生します。これは何気にでかいし、クレームの元になりかねません。
人身事故のように、あるいみ鉄道事業者も犠牲者レベルであればまだ同情ですが、信号トラブル・ポイント故障のようにある種鉄道事業者側に落ち度がある場合はどうするんですかね？？

ご丁寧に「なお、首都圏などでは、従来からICカード乗車券は振替輸送の対象外となっております。」と書かれていますが、そんなものはぶっちゃけ会社が違うのでどうでもいいことで、あっちでやってるんだから文句言うなよ！という姿勢が見え見えです。

ちなみに実費を取られるケースはICカードを使用した場合のみで、紙の乗車券・回数券など（もちろん定期券も）を利用した際にはそんなことはなく、普通に振替してくれるようです。

昼特切符が廃止になり、JRとしてはICOCAを推進しようとしていますが、こんなことでは正直不可能だと思う。駅前の金券ショップのばら売りであれば振替輸送の対象であり、割引もあるんですからそっちに流れますよね。
さらに旧昼特区間以外ではICで1ヶ月10回以上でポイントがたまるようですが、明らかに紙の11枚回数券を持ってるほうが最終的にはメリットがでかそうです。