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JR西日本、3月ダイヤ改正をちょっと研究 [train]

今日付で3月に行われるダイヤ改正後の時刻が掲載されている時刻表が発売されました。とりあえず臨時を除いた定期列車はダイヤ改正時に一冊だけ買い、出かけるときは冊子で検討したうえで再度ネットで最新ダイヤを確認しております。

今回のダイヤ改正ではN700系が増便されるとかがメインになっており、こちら関西圏でも深夜の神戸線・京都線の快速が新快速となり、"停車駅へは"早く帰れることを謳っていますが、反面「福知山線脱線事故を教訓に運転士の負担を軽減させる」という大義名分を盾に終電繰り上げという改悪に出ています。今回は神戸・京都線を中心にダイヤ改正された区間を検証してみます。(今日は長文、電車に興味のない人はパスしてくださいね)

1.JR神戸線(大阪→神戸、姫路方面)

従来ダイヤでは大阪駅発0時3分発(姫路行き)、25分発(西明石行き)という2本の快速が走っていましたが、これが0時0分発(姫路行き)、25分発(西明石行き)の2本の新快速に変わりました。おかげで到達時刻は早くなり

旧: 大阪0:03→三ノ宮0:30→明石0:54→加古川1:15→姫路1:31着(快速)
新: 大阪0:00→三ノ宮0:23→明石0:38→加古川0:54→姫路1:06着(新快速)

旧: 大阪0:25→三ノ宮0:53→明石1:17→西明石1:21着(快速)
新: 大阪0:25→三ノ宮0:47→明石1:06→西明石1:09着(新快速)

と姫路着では25分ほど、西明石着でも12分ほど繰り上がりました。旧姫路行き最終快速は西明石以遠の最終電車でした。新快速は西明石以遠では加古川しか停まりませんのでそれを救済する意味で、西明石始発0:49→姫路1:22着の普通電車が新設されました。新快速からこの普通電車に乗り換えるパターンで見ても9分ほど早く到着するようになりました。

と姫路最終に関しては新快速停車駅+大久保~御着間の各駅で改善のように見えますが、明石以東の快速停車駅では姫路最終、西明石最終ともに改悪と見受けられます。
新ダイヤで緩行線との接続は、姫路新快速は芦屋(新快速→緩行のみ)、神戸(ダイヤ上はできそうだけど・・・)、西明石新快速は三ノ宮(これもオンタイムならば・・・)といった感じ。明らかに大丈夫といえるのは芦屋のみであとの二件は同時発車、なのでちょっと不安になりますよね。(さすがに待つと思うけど)

ただ西明石新快速で見ると、西宮・住吉・六甲道の各駅は新快速からの接続がないので本当の最終各駅停車しか選択肢がなくなり乗車チャンスがなくなり新快速化の弊害となります。

とみてみると遠距離にはちょっと(駅によってはかなり)の改正ですが、大阪=神戸間などでは悪化しているところもあるようです。今までは姫路最終なんかは快速一本でよかったのが新快速+区間普通と2本用意する羽目になっており、「運転手の負担軽減」というあくまでも万人受けしそうな目的の裏に隠れている「早じまいしてコスト削減!!」とは逆行しているような気もしますが・・・・はたして真相はいかに。


2.JR京都線 (大阪→京都、野洲方面)

こちらも神戸線同様で大阪駅23時53分発(野洲行き)、0時27分発(野洲行き最終)2本の快速を新快速に繰り上げたうえで0時0分発(野洲行き)、0時25分発(京都行き)の新快速に変更しました。こちらの到達時間は

旧: 大阪23:53→京都0:30→草津0:56→野洲1:07着(快速)
新: 大阪 0:00→京都0:29→草津0:50→野洲0:57着(新快速)

旧: 大阪 0:27→京都1:01→草津1:25→野洲1:34着(快速)
新: 大阪 0:25→京都0:54着(新快速)
             京都0:56→草津1:20→野洲1:30着(京都始発普通)

と最終の一本前では大阪→草津間で13分、最終でも正味3分早く到着できています。姫路方面ほど効果が出ないのは、京都線の快速は大阪駅発23時以降の電車は高槻―京都間で長岡京のみの停車となっており、結果大阪京都間で停車駅の差が2駅しかないためである。

また現在の快速は上り方面で大阪、高槻と緩行線に接続している。これが新ダイヤになり新快速となっても最終新快速は大阪、高槻と接続をしている。一本前は大型時刻表では割愛の時間帯なので確認できないが、接続ありが濃厚であろう。というわけで上り方面の終電は各駅発数分の繰り上げとなるようである。
ただし大阪発高槻行きの普通電車は、報道でも紹介されているように大阪0:41発から0:28発と13分の繰り上げとなる。


3.終電繰り上げのあおり


もう一つ、終電繰り上げのあおりが出た地域がある。それは阪和線沿線。それも"鳳以遠日根野以北"というごく限られた地区。この地区も終電が繰り上がり、天王寺発0:33分から0:20分発になったのである。これによって何の影響が出たかというと

新大阪着最終新幹線では家まで帰れない

ということである。今までと今後との比較をいちばん遠い日根野で検証してみます。(現行ダイヤはJR西日本のおでかけネットで検索、新ダイヤはまだ対応していないので冊子版時刻表から)

1)東京→日根野

現: 東京21:20→23:45新大阪23:58→ 0:01大阪 0:08→0:27天王寺0:33→日根野1:17
新: 東京20:50→23:23新大阪23:37→23:41大阪23:55→0:17天王寺0:20→日根野1:04

(注意)#1, #2

1)博多→日根野

現: 博多21:19→23:39新大阪23:58→ 0:01大阪 0:08→0:27天王寺0:33→日根野1:17
新: 博多20:40→23:25新大阪23:37→23:41大阪23:55→0:17天王寺0:20→日根野1:04

(注意)#2

なんともまぁ恐ろしいことに、東京・博多ともに30分も繰り上がってしまいました。これだけ繰り上がることは何も報道していないんですよね。この区間の人、ダイヤが明るみになって冊子で時刻表が配布される頃になったら怒るんじゃないかなぁ・・・・。


(注意)
#1: 東京方面からの場合23:33着(東京21時発)ののぞみもありますが、新大阪4分乗り継ぎは標準乗り換え時分(10分)を大幅に切っていますし、新幹線の乗車車両によっては不可能に近いので考慮していません。
#2: 新ダイヤでは新大阪23:50発(大阪着23:54)の普通がありますが環状線へ1分の乗り換えは基本的にできませんので考慮していません。




東京方面では終電付近は帰る人でほとんどの車両が超満員という状況になる路線が多いですが、それに比べると大阪は少ないのが現状。とはいえ終電は変えずに付近の本数調整といった手段ではなく、終電そのものを繰り上げるとは思い切った手段です。冒頭にも述べた「脱線事故を教訓に!」などと言わず素直に「コスト削減のため終電繰り上げて駅員や運転手を早く休ませます!」でもいいのではないかなと思います。そっちの方がいいような気もする・・・・・。というより教訓などといいゆとりダイヤなんかしても遅れる路線は遅れるわけだし、第一この会社はコスト以外を考えて行動するなんて考えられない気がします。

と今日は長文になっちゃいました。ちなみに普段使いのJR宝塚線は今回の対象外なので詳しくは見ていませんが大阪、尼崎での断面分析では特段本数も減らず、終電もそのままでした。
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コメント 2

UZ

お疲れ様です。
今日帰宅時にパンフレットが出ていました。私の最寄り駅は終電時間の変更はありませんでした。

しかしながら、今度のダイヤ改正の終電時刻の繰り上げや運行本数削減は利用客を全く無視した合理化そのものですね。「福知山線脱線事故を教訓に運転士の負担を軽減させる」名目で運行に関するコストを減らした意図が見え見えです。
あの脱線事故はコスト重視で乗客の安全を軽視した井手氏の施策が遠因にありました。広島地区のように旧型車両を未だに使い続けたり本数を削減したりするように地方ローカル線の切り捨てや現場乗務員の粛清政策(いわゆる日勤教育)ではこうなるのも自明の理です。

JR西日本はもっと乗客の声に真摯に耳を傾けるべきです。
by UZ (2009-02-26 00:23) 

undo

UZさま

nice! ありがとうございます。
もうパンフ出てましたか。明日明後日とたぶん乗る予定なしなので土曜日の早朝にでも見てみます。

事故後数回のダイヤ改編によって利用者への弊害はかなり出ていると思われます。("ゆとりダイヤ"も所要時間増ですから迷惑そのものです)ここにきて利用者の希望に逆らう"終電繰り上げ"。株式会社であると同時に公共交通機関であることもわすれないでほしいですね。
by undo (2009-02-26 01:25) 

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